赤ちゃんのお世話で大変なことと言えば、夜泣きが挙げられるのではないでしょうか。早くて生後3ヶ月ごろから始まる夜泣きは、個人差がありますが2歳頃まで続くこともあります。「今だけよ~」なんて先輩ママに言われても、毎日続く夜泣きにビクビクしてしまいますよね。今回は、月齢別の夜泣きの原因や、対処法について解説します。
赤ちゃんの夜泣きとは?
「赤ちゃんは泣くのが仕事」と言われるほど赤ちゃんはよく泣きますが、夜泣きとは「理由もわからず夜中に泣き出すこと」を言います。お腹が空いた、オムツが汚れたなど、泣く理由があるものは夜泣きとは言わないようです。
赤ちゃんの夜泣きはいつから?いつまで続く?
赤ちゃんの夜泣きは、早い子で生後3ヶ月頃から始まります。1歳半頃まで続くことが多いようですが、個人差があり2歳を過ぎても夜泣きがある子もいます。
また夜中に泣いて起きてもミルクを飲めばそのまま寝る、など対処ができ、夜泣きがない子もいます。
月齢別夜泣きの原因
夜泣きの原因ははっきりとはわかっていませんが、月齢により様々な原因があるようです。順番に見ていき、対処法を考えてみましょう。
新生児~生後4ヶ月頃
産まれたばかりの新生児期から生後4ヶ月頃までは、まだ1度にたくさんミルクやおっぱいを飲むことができず、短いサイクルで寝たり起きたりを繰り返します。昼夜の区別もきちんとできていないので、「夜はぐっすり眠る」というのは難しい時期です。
生後5ヶ月~1歳頃
徐々に生活リズムが身に付き始め、夜は眠くなるという身体のサイクルが付き始める頃です。この頃は昼間に体験したことを、夜眠っている間に脳で処理していると言われています。その処理がしきれずに夜泣きをしてしまったり、夢を見て現実と区別がつかずに夜泣きをすることがあるようです。
添い乳をしている場合は口からおっぱいが離れると、口寂しくて泣いてしまうということもあります。
1歳~
1歳を過ぎると、昼間はしっかり起きて夜はぐっすり眠るという生活リズムがしっかり身についている頃です。この頃の夜泣きも前項と変わらず、昼間に体験したことを脳で処理しきれずに夜泣きをしてしまうと言われています。
また、1歳を過ぎると断乳や卒乳を考えるママが多くなります。おっぱいが恋しくて泣いてしまうこともあるようです。
夜泣きの対策・対処法
夜泣きは精神的なものが原因となるようですが、はっきりとした原因はまだわかっていません。ここからは、夜泣きの対処法について解説します。
生活リズムを整える
基本的なことですが、やはり生活リズムを整えることは大切です。朝は7時頃までには起こし、可能であれば日中は散歩をするなど日光を浴びせる時間を作りましょう。夜はなるべく部屋を暗くして、寝る時間の2時間前には入浴を済ませます。
眠りやすい環境をつくる
赤ちゃんが快適に眠れるように、寝室は快適な温度にしておきます。エアコンを効果的に使って、暑すぎたり寒すぎたりしないように気を付けましょう。
特に冬は赤ちゃんが布団を蹴飛ばして夜中に冷えてしまうこともあります。何度も布団を掛け直すのも大変なので、スリーパーなどを効果的に使いましょう。
基本的に赤ちゃんや小さい子供は大人よりも体温が高いので、もこもこで暑くなりすぎるパジャマを着せるのは避けます。
また、兄弟や家族の寝相や動きで赤ちゃんの眠りを妨げることがないように、寝る場所を工夫しましょう。
入眠儀式を習慣にする
お風呂に入り、水分補給をしたら絵本の読み聞かせをして、歯磨きをして寝室に向かうなど、寝る前の一連の動作をサイクル化しておくことを、入眠儀式と言います。
入眠儀式を毎日繰り返すことで、だんだん眠りやすくなります。
泣いている原因をひとつずつ調べる
赤ちゃんが夜泣きをする原因には、対処できるものがあるかもしれません。
例えば、赤ちゃんが泣いてしまっておっぱいを飲みたそうだけど、まだ3時間空いていないし・・・と気を張りすぎていないでしょうか?
赤ちゃんはロボットではないので、お腹が空く時間は不規則になることもあるし、お腹は空いていなくても喉が渇いているかもしれません。
泣き止まない場合はあまり気を張らず、おっぱいやミルクをあげて落ち着かせたり、オムツが汚れていないかも再度チェックしてみましょう。
断乳・卒乳をする、夜はミルクにする
1歳を過ぎると、断乳や卒乳を考えるママが増えます。赤ちゃんはおっぱいが恋しくて泣いてしまうこともありますが、断乳や卒乳が上手くいけば数日で収まることが多いです。
赤ちゃんの寝つきが悪く添い乳をしている場合は、1歳近くなると執着が強くなり、おっぱいを離した途端に泣き出す赤ちゃんもいます。
思い切って夜間断乳をしたり、夜だけミルクに切り替えたりして対処しましょう。
一度しっかり起こす
1歳や2歳になると、怖い夢を見てびっくりして起きてしまい、夢と現実の違いがわからず大泣きしてしまうこともあるようです。声をかけても飲み物を与えても泣いているなら、一度しっかり起こすのもひとつの方法です。
寝ぼけたまま寝かせようとするよりも、一度起こしてから寝かしつけをする方がスムーズにいくこともあります。身体をトントンしたりスキンシップを取って、落ち着かせてあげましょう。
そっとしておく
赤ちゃんが泣き始めると、なるべく早く対処してあげたくなりますが、実は寝言を言っただけかもしれません。
寝言だけなのに急に抱っこをされると、起こされたと不快に感じるかもしれないので、2~3分は傍に寄り添ってそっとしておくのもいいかもしれません。
あまりにもひどい場合は夜驚症の疑いも
夜中に泣き叫んだり、悲鳴のように泣き続けるような場合は、夜驚症(やきょうしょう)など睡眠障害の疑いもあります。強い不安や恐怖からこのように泣いてしまう症状ですが、あまりにもひどい場合には一度小児科を受診すると良いでしょう。
呼吸が乱れていないか、脈拍は早くないか、大汗をかいていないかをチェックしておきます。
まとめ
はっきりとした原因や確実な対処法がない夜泣きは、辛いものです。どんなに生活リズムを整えても、夜泣きがある子はいます。日中は保育園でしっかりと身体を動かしていても、3歳を過ぎても夜泣きをする子もいるのです。
できることはして、赤ちゃんの昼寝に合わせてできるだけ仮眠したり、おしゃぶりを活用したり、パートナーと変わってもらうなどして乗り越えていきましょう。